ホーム / 日医工ジャーナルダイジェスト

日医工ジャーナル ダイジェスト

Vol.44 No.404 2018.4-6 ダイジェスト

診療報酬「保険医療材料制度改革」が診療報酬改定の大テーマ

小林 秀幸氏
厚生労働省 医政局経済課
医療機器政策室長

 ―平成28年度の「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」において平成30年度から「費用対効果評価」を本格導入する方向が打ち出されました。しかし、平成30年度診療報酬改定では本格導入が見送られています。
【小林氏】費用対効果評価は医薬品、医療機器の価格を「費用対効果」の評価結果を踏まえて調整する仕組みです。28年度、29年度の2年間で試行的導入として、医薬品7品目、医療機器6品目を選定し、メーカーにご協力いただきながら検討してきました。当初は平成30年度の改定で本格実施することを目指していましたが、品目の中にメーカーによる分析結果と、中立的な立場の専門家グループによる再分析の結果が大きく異なるものがありましたので、今回の改定では見送りとなりました。
 2年間の試行的実施の結果、医療機器1品目が比較対象品目と比べ費用が削減されることが分かりました。これについては値上げを行いました。メーカーによる分析と再分析の結果が大きく異なる品目については、引き続き検証を行い、30年中に最終的な価格調整を行う予定です。この結果も踏まえて中医協で議論を重ね、費用対効果評価の制度化を進めていく方針です。

医療情報医療情報のデータベース構築のための「次世代医療基盤法」が施行

岡本 利久氏
内閣官房
健康・医療戦略室 参事官

 内閣官房は内閣の補助機関であるとともに、内閣の首長である内閣総理大臣を直接、補佐・支援する機関です。内閣の庶務、閣議事項の整理、内閣の重要施策の企画立案・総合調整、情報の収集調査、行政各部の施策の総合調整などを担っています。具体的には、内閣や政権の重要課題に迅速に対応するための府省の司令塔的位置付けとなっています。
 内閣官房独自の職員は存在せず、職員は全て各省庁からの出向で健康・医療戦略室には私を含めて6名の職員がおります。私自身は厚生労働省からの出向です。
 健康・医療戦略室は、安倍内閣が成長戦略の一環として推進する「健康・医療戦略」を担当する部署です。安倍内閣が発足してすぐに平成26年5月に「健康・医療戦略推進法」が成立し、27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)が設立されました。同戦略は平成31年度(32年3月)まで実施される予定です。
 健康・医療戦略は次の4つのテーマを掲げています。
①医療分野の研究開発=平成32年までに10種類以上のがん治療薬の治験開始/32年までに創薬ターゲットの同定(10件)
②新産業の創出=32年までに健康増進・予防、生活支援関連産業の市場を10兆円に拡大
③医療の国際展開=32年までに海外に日本の医療拠点を20カ所程度創設
④医療のICT化=32年までに医療・介護・健康分野のデジタル基盤を構築下「ベンチャー室」)です。

展望R-SUD事業を行う企業の視点と展望

知識と経験を背景に日本初のR-SUD事業開始へ
岡本 利久氏

株式会社ホギメディカル
取締役/生産本部長兼研究開発部管掌/管理監督者
単回医療機器再製造推進協議会 副理事長

 弊社は現在、単回医療機器再製造(R-SUD)事業の開始に向けて、各種の安全性試験の構築や、再製造の許認可申請の準備を行っている最中です。これを踏まえて、2019年度からR-SUD事業をスタートしたいと考えています。
 弊社がR-SUD事業に参入することに至ったのかについては、大きく外的要因と内的要因に分けられます。
 外的要因としては、平成27年度厚生労働科学研究費補助金・厚生労働科学研究事業の「単回使用医療機器(SUD)の再製造に関する研究」研究班の勉強会に参加したことがきっかけでした。参加を求められた理由としては、弊社の企業としての特徴に注目されたためだと認識しています。
 一貫して医療機関内の安全性ならびに効率性確保に関する製品を取り扱ってきた弊社は、当然のことながら、洗浄バリデーションや滅菌バリデーションの知識も経験も豊富に持っています。こうした部分が再製造事業を行うのに適していると思われたのでしょう。研究班の会議の中でも、参加者の中から「日本で最初にR-SUDを行うのはホギさんだろう」という声が挙がったりしました。厚生労働省からも「日本でもR-SUDを始めなければ世界の潮流に乗り遅れてしまう。ホギさんが先陣を切ってくれないか」などと言われ、社内で慎重に検討した結果、再製造事業に参入することに決定しました。

米国のSUD再製造インフラをベースに市場参入
伊藤 由美氏

日本ストライカー株式会社
薬事・臨床開発統括本部シニアディレクター
単回医療機器再製造推進協議会 企業会員

 弊社の本社である米国のストライカー(以下「ストライカー」)は、R-SUDを行っていた滅菌代行会社「アセント」を買収して、「ストライカー・サステナビリティ―・ソリューションズ」という名称で子会社化し、2010年に再製造事業をスタートしました。
 ストライカーの日本法人である弊社は当然、そうしたストライカーの動きを知っていましたが、当時の日本の医療界ではR-SUDの可能性はまず有り得ないと考えていました。
 ところが、平成27年(2015年)、厚生労働省から「平成27年度厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究課題『単回使用医療機器(SUD)の再製造に関する研究』」研究班への参加を依頼されました。ストライカーが既に米国でR-SUDをスタートしていることから、日本におけるR-SUD事業を進めるために必要なメンバーとして選ばれたのだと思います。
 弊社は慎重に検討した結果、参加することにしました。「平成28年度日本医療研究開発機構 医薬品等規制調和・評価研究事業研究課題『単回使用医療機器の再製造の在り方に関する調査研究』」にも引き続き参加しました。

イベント「医療用機能・要素部品パビリオン」 がパシフィコ横浜で開催
メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2018

 去る5月31日(木)から6月2日(土)の3日間、パシフィコ横浜・展示ホールDで「メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2018(第93回日本医療機器学会大会併設機器展示会)」が開催された。今回も展示会場の特設エリアにおいて、日医工主催「医療用機能・要素部品パビリオン」が併設され、多くのものづくり企業がブースを構えた。
 同パビリオンの開催は今回で第8回目になる。来場者数(延べ人数)は2,276人、参加したものづくり企業は29社で、内訳は、樹脂加工2社、機械装置2社、金属加工9社、ソフトウェア開発1社、表面処理2社、センサー・計測器2社、受託開発4社、プレス加工2社、その他5社。県別内訳としては、青森5社、秋田4社、岩手2社、山形4社、群馬4社、新潟5社、東京1社、静岡4社となった。
 開催にあたり5月31日午後1時15分より、パビリオン入場ゲート前で開会式とテープカットが行われた。開会式では日医工の松本謙一理事長が主催者挨拶、植竹強副理事長が担当副理事長挨拶を行い、公益財団法人山形産業技術振興機構産学官連携コーディネータの江口幸也氏、宮城県産業技術総合センター主任研究員の天本義己氏を加えた4名がテープカットを行った。