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トップメッセージ

内外に学ぶこと多く
その対応に追われる今日きょうこの頃
― 一方で、欧米をかいて ―

< 始めに >

 9月初頭に10日間弱、欧米に出張し彼地でも種々体験しましたが、その間、国の内外でも我が日本国の石破総理の退陣表明を始め、石油関連、関税をめぐる問題など筆舌に尽くし難い世界的課題が多発しています。

< 欧州体験例・その1 >

 オーストリア・ウィーンでの「ECP・欧州病理学会」。流石「第37回」と銘打つだけあり、その数、万になんなんとする世界のアカデミアの人々、広大な学会場・展示会場に「医療DX・ここに有り」とばかりに、先端技術のすいぎょうしゅくされた、日本を含む先進国メーカーのハード・ソフトには大いに触発されたものでしたが、そうした折「」を思い出しました。一方、その中にあって欧州主要会社の何人かとの話の中に「脱炭素」の為の「Green Transformation」という表現は印象的でした。以前は各ブースの中に山積みされていたカタログ類の山も、心なし、かなり低くなっていました。

< 欧州体験例・その2 >

 紙面の都合で詳述は避けますが「」を想起させられたのは、或る大手メーカーのブースの用い方に出くわした時です。これぞ、まさに日本なら「コンプライアンス」違反ではないか–という方式でした。国の如何を問わず、やはり「おのれさえ良ければ」という道徳の心にも反することは、やめていきたいものです。

< PMDAの英断 >

 医療機関の財政のひっぱくが云われる昨今、だからこそ逆に「費用対効果率」の高い新製品が医薬品・医療機器ともに求められます。しかし、そうした医療製品の開発支援、承認審査、市販後対策においては、日米欧規制当局の緊密な連携が必須です。こうして国際協力の重要性が一層増している中で、IT技術の進歩によるWEBでの意見交換に加え、時差がなく、フレキシブルに広範な議論が出来る対面会合の必要性が改めて認識され、此の度のPMDA(医薬品医療機器総合機構)の米国事務所(ワシントンDC=FDA近郊)設置に至った訳ですが、財政事情の厳しい折から今回の御英断には心から敬意を表するもので、開所式席上、医機連代表として英語で祝辞を述べた小生自身、 一言一句に心から敬意と祝意を込めて述べさせて頂きました。


―以上―

一般社団法人 日本医療機器工業会

会長 松本 謙一