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理事長メッセージ

梅一輪 一輪ほどの暖かさ(嵐雪)
― 身も心も暖まるからこそ冷静さも ―

<予防医療の大切さ>

 先般、年に一度の人間ドックを受診した。幸い心身ともに、さしたる問題点が無かっただけに、あらためて予防医療の大切さを想った。日本の医療費(42兆円)の増加の主因は、GDPの増加の割に医療技術の進歩と高齢化による自然増ともいう。今こそ「費用対効果」の視点からも機器業界も考えるべきではなかろうか。

   

<ACP>

 インフォームドコンセント(納得診療)、QOL(生活の質)などに加えて、最近、厚労省がACP(アドバンス・ケア・プランニング)の普及に力を入れるという。なじみ易い愛称を公募したところ『人生会議』となった由だが、要するに病や事故で命の終わりが近づいたらどこまで治療を受けたいか、あらかじめ冷静に合意しておくことを指す。これを契機に、日本でもあらためて「尊厳死・安楽死」などについて関心が高まるのではなかろうか。単なる「死生観」の問題と片づけずに。

<あらためてコンプライアンス(法令順守)>

 販売面のみならず研究開発分野でも、今だに、無償貸出し、景品供与など公正競争規約違反の事件が臨床研究法等ともからみ、しばしば問題になることがある。
 しかし今年は5年ぶりの薬機法改正の年。医薬品に限らず、医療機器でも「安全性(信頼性)・有効性確保のために標準的に定められた規格・基準や試験法・製造法、及びそれらに基づく手順書に従って試験・製造を行う」ことがコンプライアンス(法令順守)である以上、あくまでも冷静にこれに対処しなければならないことは当然であろう。

<行くにこみちに由らず>

 「論語」の中の言葉を想起しよう。「近道だからといって、裏道や小さな道を通らずに、行くと決めたら、時間がかかってもいいから、堂々と大道を歩んでいきなさい」という教え。心の中にしまって、時に思い出そう。

―以上―

一般社団法人 日本医療機器工業会

理事長 松本 謙一